陶器と磁器の違いは?電子レンジで使ってもいい?

少し前のことですけど、夫に
「陶器は電子レンジに入れないで!」と言うと、

「どれが陶器かわからない!」
「どうしてダメなのか?」

ってなったんですよね・・・

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陶器と磁器と、違うでしょ!」

「いやいや、落とせば割れる焼き物に
どんな違いがあるのか?」

 
・・・なんて、続くんですけど、
ここは冷静に、わかりやすく、
「陶器」と「磁器」の違いを説明する場面。

 

今回は、そんな時のために(←どんな時Σ(゚Д゚)??)
陶器と磁器の違いについて
詳しく調べてみました!

電子レンジとの相性など、扱い方も、
参考になると思いますよ^^

 

陶器と磁器の違いとは?

この2つ、主に・・・

  • 原材料
  • 焼くときの温度

に違いがあるんですね!

 
まずは、原材料ですけど・・・

 陶器と磁器の原材料

  • 陶器 
    粘土が原料のため、「土もの」と言われる。
  • 磁器 
    陶石と呼ばれる石が原料のため、「石もの」と言われる。
    珪石や長石を多く含む。

 
磁器の原料となる陶石は、文字通り石!
この石を細かく砕いて粘土を作ります。

陶石からできた粘土には、
珪石(けいせき)と長石(ちょうせき)が
60~70%含まれているんですね。 

 
この珪石と長石、ポイントなので、
ちょっと覚えておいてくださいね!

 

では、もう1つ、焼くときの温度について・・・

 陶器と磁器の焼成温度

  • 陶器
    900度で素焼き ⇒ 釉薬(ゆうやく)を塗る ⇒ 1200度で焼く
  • 磁器
    900度で素焼き ⇒ 釉薬を塗る ⇒ 1300度で焼く

 
陶器は、素焼きの状態では、
水漏れしてしまうほどすき間があるんですよ。

これじゃ、食器としての役割を
果たしませんよね (;´∀`)

 
そこで・・・
釉薬(ゆうやく)という液体の登場です (^^)v

 

この釉薬を塗って、1200度で焼けば
陶器が完成するんですけど、
釉薬って、どんなもの??

 

 釉薬とは?

珪石と長石に、石灰と水を加えたもの。

 
これを塗って1200度で焼くと、

なんと!

珪石と長石が溶けてガラス化して、
器の表面がツルツルになるんです^^

 
見事、水漏れしない器が完成しました!

 
ちなみに、石灰を混ぜる
単独では、1600度にならないと溶けない珪石が
1200度で溶けるんだそうですよ。

 

一方、磁器は、1300度で焼くことで
原料の中に含まれる珪石が溶けて、
長石と結びつき、ガラス化するんです。

陶器のように、表面だけが
ガラス化するわけじゃないので、
硬くて、滑らかな器ができるんですね^^

 

材料や、焼くときの温度の違いはわかりましたけど、
実際のお皿やカップを見て、
どう区別したらいいんでしょう??

次は、陶器と磁器の見分け方を見てみましょう。

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陶器と磁器の見分け方

実は、見た感じ、いろいろな違いがあるので、
まとめてみましたよ。

 

陶器 磁器
色合い 淡い色、土の色 白色
透明度 なし あり(光を通す)
叩いたときの音 低い音、鈍い音 金属的な澄んだ音
素地 肉厚で重い
質が荒く多孔性
硬質で薄い
質が緻密で気孔が少ない
吸水率 ~10% 0%
熱伝導率 低い 高い

 
食器を軽く指ではじいてみたときの音での
区別もわかりやすいかと思いますけど、

1番わかりやすいのは、この方法です^^

 
電気などにかざしてみると、ほら!
 ↓   ↓
china3

指が透けて見えているのが、わかりますか?

 
これが磁器なんです。
ガラス質の磁器には、光を通す性質があるんですよ。

陶器だと、こんな風に透けて見えることは
ありません(^^♪

 
すっごく簡単に区別できるでしょ^^v

 

こんな陶器と磁器ですけど、
扱うときの注意点についても見ていきましょう。

 

陶磁器の扱い方

まずは!
陶器と磁器、どちらもワレモノですので、
落とすと割れちゃう~

丁寧に扱うことは、基本中の基本ですよ^^

 
そして・・・

 陶器を長時間水につけたままにしない。

吸水性のある陶器は、
長く水につけるのは、腐食の原因です。

 
 オーブンに入れるのは、
入れても大丈夫とされているものだけ。

オーブンの中は、陶磁器を焼く窯の中ほど
熱くなるわけではないですけど
急激な温度変化は器にダメージを与えますよ。

 
 金やプラチナなどで金属加工された食器は
電子レンジには不向き。

入れると金属部分が、スパークしちゃいます (゚Д゚;)

 
 陶器の電子レンジ使用は、要注意。

短時間なら、問題なく使えることが多いです。

・・・なので、
陶器だから、電子レンジはダメ!!!ということは
ないようです。

 
ただし、電子レンジのマイクロ波は、
水に作用するので、洗った直後など水分を
含んでいるときは、避けた方がいいかもしれませんね。

 

ところで、今回、陶器や磁器について調べていると、
このワレモノの食器に、
いろいろな呼び方があったんですよ Σ(゚Д゚|||)

最後に、それについて
簡単にまとめてみますね。

 

焼き物のいろいろな名称について

まずは、いろいろある呼び方を
挙げてみますよ!

china4

  • 陶器
  • 磁器
  • せっ器
  • 陶磁器
  • 焼き物
  • 瀬戸物(せともの)
  • 唐津物(からつもの)
  • ボーンチャイナ

 
多い・・・(;´∀`)

違いは、こんな感じです~

 

 陶磁器、焼き物、瀬戸物、唐津物は同じような意味!

どれも、陶器、磁器、せっ器などの総称です。

 
ちなみに、

  • 瀬戸物とは・・・
    もともとは愛知県瀬戸市周辺で
    作られたものをさす言葉だったのが、
    産地を限定することなく
    広く焼き物を意味するようになったもの。
  • 唐津物とは・・・
    瀬戸物と同じように
    産地の名を取って呼ばれたもので、
    近畿以東で使われていました。

 
今では、全国的に瀬戸物という言葉の方が
使われています。

 

 「せっ器」とは?

陶器と磁器の中間的な性質のモノのこと。

備前焼や信楽焼などに代表され、
石器とは、別物ですよ~^^;

 

 ボーンチャイナとは?

18世紀ごろ、ロンドンで発明された
牛の骨灰を混ぜて作られた磁器のこと。

ウェッジウッドやロイヤルドルトンが作る
乳白色のなめらかな焼き物で、
日本ではノリタケなどが作っています。

 

さあ、これで、陶器と磁器の区別も
焼き物の種類も、バッチリですね(^^♪

 
我が家には、自分で買った
思い入れのある食器なんかは、ないんですけど・・・(;´∀`)

いただいた食器でお気に入りのものは
いくつかあるんですよね。

丁寧に使えば長く使えるものですし、
大切に使っていきたいですね♪

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